2歳児の言葉の発達について|言葉の遅れ(少ない)原因とは?

我が子も2歳になり、心も体も本当に大きくなりました。
イヤイヤ期も始まって、何かにつけ言うことを聞かず大変だけど、我が子の成長は嬉しいものです。
しかし我が子は、2歳児にしては言葉が遅れている感じがします。
2歳の子の言葉の発達が遅れている、あるいは言葉が少ないと心配する親御さん、多いですね。
今回は「2歳児の言葉の発達について。言葉の遅れ、言葉が少ない原因。」について紹介しましょう!
Contents
2歳児の言葉の発達はどのぐらい進んでいるの?
泣いているだけだった赤ちゃんが、いつしか、自ら話すようになる。
とても不思議なことですよね。
言葉を話せるようになるには、どんな能力が必要なのでしょうか?
一般的に、2歳児の言葉はどのぐらい発達しているのでしょうか?
具体的に見てみましょう。
子供が、言葉を使えるようになるのに必要な「4つの能力」。
赤ちゃんは、生後2~3ヶ月になると、「あー」「うー」と泣き声以外の声を発するようになります。
赤ちゃんが生まれて初めて発する、母音の発音を「ク―イング」と言います。
筆者
「ク―イングは」単に音を発しているだけなので、言葉としての意味はありません。
しかし、「クーイング」ができるには、赤ちゃんの口や喉の形が発達していなければできないのです。
子供が言葉を話せるようになるには、その前段階の発達が必要な感じだね。
ひつじー
子供が言葉を話すようになるには、これから紹介する「4つの能力」の獲得が必要です。
声を聞く力(言葉を聞いて意味を理解する力)
言葉の発達はまず、言葉を聞いて意味を理解することから始まるんだよ。
ひつじー
まだ「クーイング」もしない赤ちゃんでも、話しかけに反応したりしますね。意味は解ってるんだなって感じさせてくれますね。
筆者
子供は何でも、大人の真似をして、生きるための能力を獲得します。
言葉についても同じで、子供は大人の声を聞くことで、
- 言葉の意味を理解する
- 言葉を覚える
- 音を真似する
言葉の理解と表出を獲得していきます。
聞く力、ということは、聴覚が発達しなければならないということですね。
筆者
赤ちゃんの聴覚は、妊娠16週目頃から機能し始め、少しずつ音を認識できるようになります。
まだ、言葉を理解することはできませんが、言葉の理解をする準備は始まっているのです。
なるほど!だから「胎教」と言って、胎児に話しかけたり音楽を聞かせたりするんだね。
ひつじー
しかし、単に音を聞くだけでは、言葉を発達させることはできません。
言葉の発達のためには、音を聞く能力、かつ、聞こえてくる音を「聞き分ける」能力が必要です。
単なる雑音と、言葉の音を区別できなかったら、何を真似したらいいのか分からないもんね。
ひつじー
新生児は世界中の、全ての言語の音を聞き分けられることが分かっています。
ものすごい能力だね!
ひつじー
そうですね。だけど、生後6ヶ月になると、置かれている環境の言語の音だけを拾って、他はスルーするようになるんですよ。母国語獲得の始まりですね。
筆者
赤ちゃんは、母音は生後6ヶ月、子音は生後10ヶ月になると、母国語の音声しか聞き取らなくなります。
聞き分けられたものが聞き分けられなくなるって、できることができなくなったってことじゃない?
ひつじー
そうですね。人間の子供は、持っていた能力を失うことで母国語の言語体系、音韻(言語の音)体系に適応していけるようになるんです。不思議ですね。
筆者
言葉を話すようになる頃(概ね1歳頃)には、母国語にない音の違いは、もう聞き取れなくなっているそうです。
大人と子供の聞こえ方は、全然違うんですよ。特に雑音の多い環境は幼児に深刻な影響があり、言語の獲得の妨げになると言われています。
筆者
声を出す力(言葉を実際に話す力)
子供が言葉を発するようになるには、
- 「構音器官」の発達
- 呼吸のコントロール
上記の力が備わらなければなければなりません。
「構音器官」とは、咽頭、口腔、鼻腔といった、言葉の発音に関わる器官のことです。
筆者
口や舌や喉などを、自分の意志で上手に動かせなければ、言葉を発することはできません。
上手に動かすだけでなく、筋肉の強さも大事なんだよ。
ひつじー
口や舌の筋肉が弱いと、いくら神経が発達していても、うまく動いてくれませんね。
もう一つ大切なのは、呼吸のコントロールです。
実際に、言葉を話してみてください。
言葉を発している間は、息を吐き続けている状態になっていますね。
息を吸うのは、言葉の隙間を縫って適切なタイミングで吸っているはずです。
実に高度なテクニックだね!
ひつじー
普通に呼吸をしながら、話を続けることはできませんね。
呼吸のコントロールが身に付かなければ、言葉を発することはできないことが分かるでしょう。
子供の口の筋肉を鍛えたり、呼吸のコントロールの能力を促すには「シャボン玉遊び」がいいそうですよ。
筆者
話したいと思う力(意志を伝えたい)
言葉をどれだけ理解していても、話す力があっても、子供自身に話す意思がなければ言葉は出ません。
子供が自分の意志で言葉を話すようになるには、
- お父さんやお母さん
- 周りにいる人(祖父母や兄弟姉妹)
子供が自分の意志を伝えたい、もっとお話ししたいという欲求が育たなければなりません。
子供が自ら「話したい」という欲求を持てるようにするためには、
- お父さん、お母さんが楽しく子供に関わること
- 子供の言葉に大人が反応する
- 大人が子供の言葉に「先回り」して行動しない
コミュニケーションの楽しさを体験させることが大事なんだね。
ひつじー
そうですね。言葉にきちんと反応すること、言葉が伝わったと子供が感じてくれるようにすることが大事なんですね。
筆者
上記3点を意識しながら子供に関わると、自然に「話したい」欲求を持ってくれるようになりますよ。
ものを見る力
言葉の発達には、目(視覚)の発達も必要です。
子供は何でも大人を見て真似して覚えるからだね。
ひつじー
- 大人の口元を見て、口の動きを真似する
- 対象物を見て、対象物の名前を覚える
- 対象物を見て、他の対象物と区別する
子供は目で見ることで、ものの名前を知ったり、ものの違いを覚えたりして行くのですね。
子供は1語文(初語)を発する少し前に「指差し」ができるようになる時期を迎えます(1歳前後)。
子供が、自分が興味があるもの、欲しいものに人差し指を向けることだね。
ひつじー
そうですね。視覚が発達してしっかり見えるようになったからこそ、伝えたいものを指で指し示せるんですね。
筆者
「指差し」は「言葉の前の言葉」とも言われ、言葉の発達に深い関わりがあります。
初語が出たばかりの子供はまだ、言葉だけでは充分に伝えられませんからね。
筆者
- 興味、関心があるものを一緒に見てほしい( 共感してほしい、共有したい)
- 食べたい、欲しいなどの要求を伝えたい
- 問いかけに返事、応答する手段(例:痛いところを指差しで伝える)
子供の「指差し」は、上記の意味を持っています。
共感してほしい、わかってほしい、伝えたい、「指差し」はその意思の表れだね!まさにコミュニケーションだね!
ひつじー
生後9か月になると、大人が指差した方向に子供が目を向けるようになります。
もう少し成長すると(1歳頃)、子供が自分が見つけたものに「あ!あ!」と言いながら「指差し」し、お母さんを振り返るようになります。
- 子供自身
- お母さん(お父さん)
- 対象物
今まで「お母さんと自分」だけだったのが、「自分+お母さん+対象物」という「3項関係」に発展するのです。
子供の気持ちを通訳すると「お母さん見て!花が咲いているよ!」みたいなことを伝えてるんだね。
ひつじー
「3項関係」ができてこそ、言葉はコミュニケーションの手段として発達していくのです。
「指差し」が言葉の発達に欠かせないことがよくわかりましたね。「指差し」するには、視覚だけでなく聴覚も大切な要素だそうですよ。
筆者
実際、耳が不自由な方も訓練で言葉を話せるようになった方がたくさんいます。
逆に、「4つの能力」がそろっていても、脳など、他の障害のために言葉を発せられないこともあります。
ここまでのまとめとして、0歳~1歳までの「言葉の発達」の目安を紹介しておきましょう。
筆者
生後2~3ヶ月頃
- 「あー」「うー」といった声を発するようになる(ク―イング)
生後4ヵ月頃
- 「喃語」が盛んになり、「あーあー」「うーうー」といった多音節の声を発するようになる。
- お母さんを見て呼びかけるようになる
- 自分の声が分るようになる
生後5か月頃
- 「まんまん」「なんなん」など、子音を含む「喃語」が増える
- 「喃語」も大人が聞き取りやすいものになる
- 声がする方向を見るようになる
生後6ヶ月頃
- 子音のある「喃語」(例:「ブー」「クー」など)を話すようになる
- 言葉の発達の早い子だと、「ママ」と言い出すこともある
生後7ヶ月頃
- 半濁音を発音できるようになる(「ぱ」など)
- 歌に反応して一緒に声を出すようになる
- 叱っている声が分るようになり、叱る声を聞くと泣くようになる
生後8ヶ月頃
- 「マンマンマンマン」など、喃語を繰り返して話すようになる
- 言葉の発音が大人に近づいてくる
生後9ヶ月頃
- 動作と行動が結びつき、「バイバイ」と手を振るようになったりする
- 意味のある「喃語」が多くなる
生後10ヶ月頃
- 発音できる音が増え、「ちゃちゃ」など舌を使った発音ができるようになる
- 喃語が減って赤ちゃんらしい言葉になる
- 自分の名前を呼ばれると反応するようになる
生後11か月
- まだ意味は分かっていないが、「ママ」「パパ」と声を発するようになる
- 簡単な言葉を理解できるようになる(例:「お散歩に行こう。」と言うと自分から玄関に行く)
1歳0ヶ月頃
- 自分の名前が分るようになる
- 興味関心のあることを話すようになる
- ついに初語(有意語)が表出し、15語程度の単語を覚え、覚えた言葉を使って片言で話すようになる(ママ、パパ、ワンワンなど)
- 「指差し」ができるようになる
- 擬態語や擬音語を使えるようになり、犬を見て「ワンワン」と言ったりする
1歳3ヶ月頃
- 意味のある単語(有意語)が言葉に出てくる
- 大人の言うことを少しずつ理解できるようになり、名前を呼ばれると手を挙げたりできるるようになる
1歳6ヶ月頃
- 20語程度の単語を覚えており、早い子だと10語程度、自分で話せるようになる
- 乗り物や動物の音を真似するようになる
- 動詞がわかるようになる
1歳11ヶ月頃
- 30~50個の単語を覚え、喃語に言葉(有意語)、身振り手振りを使って自分の意志を伝えるようになる
- 動詞や形容詞を理解できるようになる
- 「ダメ!」と言われたら、やめるようになったり、簡単な指示が理解できるようになる
- 言葉が早い子の場合、2語文を話し始めることがある
ところで、「宇宙語」って何?
ひつじー
子供がうまく発音できなくて発してしまう意味不明、不明瞭な言葉のことです。まだ2歳だと、結構使う子がいるみたいですね。
筆者
2歳児の、一般的な「言葉の発達」
2歳は「言葉の爆発期」とも言われるぐらい、言葉がものすごく発達する時期です。
2歳になったばかりの頃と、3歳のお誕生日が近い頃を比べると、全然違います。
しかし、言葉の発達は体や運動機能の発達以上に個人差が大きいと言われているのも事実です。
遅い、早いはあまり気にしなくていいんだね。
ひつじー
だけど、世間の標準はやっぱり気になるわ。
友人
2歳児の言葉には、以下の特徴がみられると言われています。
- 2語文を使う(名詞+動詞など)
- 疑問詞、代名詞、動詞が言える
- 共感を求める表現をする(「おいしいね!」など)
- 「大きい」「小さい」が言える(対の形容詞が言える)
では、2歳児の一般的な言葉の発達について月齢別に見ていきましょう。
2歳0か月頃
単語し言わなかった子供が、ついに、2語文を話すようになります。
2語文というのは、主語+述語みたいな、2つの言葉で成り立つ文のことだよ。
ひつじー
- 例:「ご飯、食べる。」
だいたい、200語ぐらい覚えると、2語文を話し始めるそうです。
筆者
そうなんだ!1歳11か月の頃は50個程度の単語しか分からなかったのに。すごい増え方だね!
ひつじー
2語文が話せるということは、言葉をつなげるのが上手になった証拠です。
他にも、2歳0か月の頃には、
- 300語程度の単語を覚える
- 「カ行」「ガ行」の言葉が使える
他にも、歌を1曲、最後まで歌えるようになり、レパートリーも増えますよ。
歌うことは1歳からできますが、2歳になるとよりしっかりした発音で歌えるようになります。
筆者
2歳1ヶ月~6ヶ月頃
2歳1ヶ月から2歳6ヶ月になると、使える言葉の数が300~500語に増えます。
- 家族(お母さん)との関わりから言葉を獲得する
- お友達との関わりから言葉を獲得する
関わる人の輪が広がって、また、言葉の数がぐっと増えるのですね。
筆者
言葉の発達が早い子だと、3語文を話し始める子もいるようです。
他にも、疑問文を使えるようになり、「なんで?」「これなあに?」親御さんを質問攻めにしたりします。
質問攻めは、親御さんも大変だね。
ひつじー
子供としたら、そうしてもっと知ろう、世界を広げようってしているんですけどね。
筆者
他にも、2歳前半の子供は、本当にいろんな言葉を理解し、話せるようになります。
- 自分の名前が言えるようになる
- 数の復唱ができる(大人が「1」と言うと「1」と返す)
- ものの名前がわかるようになる
- 髪、目、耳、鼻など、体の細かい部分の名称が4つ以上わかる
また、2歳半から子供は「言語に関連する脳の神経回路」が増加する時期に入るのです。
「言語に関連する脳の神経回路」の増加は、3歳頃まで続くそうです。
筆者
「自己主張の言葉」を覚えるのも、2歳半頃なんですよ。
言葉で自己主張できるようになったから、イヤイヤ期が始まるのかもしれないね!
ひつじー
2歳7ヶ月頃
2歳もいよいよ後半に入ります。
- 多語文(4つ以上の言葉の数の文)が使えるようになる
- 時間に関する言葉(今日、さっき、昨日など)が出る
- 一人称を使えるようになる
「昨日、おもちゃ買ってもらった!」と言ったり、「いつご飯を食べたの?」という質問に「さっき食べた!」と答えたり。
また、自分のことを「ぼく」「わたし」と言うようになりますよ。
一人称が使えるようになるのは、子供の自我が発達した証拠なんですよ。
筆者
しかし、3語文以上の言葉ついては、2歳7ヶ月頃ではまだまだ不安定で、本格的に使えるようになるのは、3歳のお誕生日を迎える頃になります。
2歳の間は、多語文が話せると言っても、2語文を繋げたような言葉が多いみたいですね。
筆者
いずれにしても、多語文を話せるようになると、会話の質がぐっと高まっていきます。
2歳10ヶ月頃
3歳も目前になってきましたね。
- 自分の名前を「姓」と「名」の両方言えるようになる
- 複数の指示を一度で理解できるようになる(1つ1つが簡単なないようであれば)
- 接続詞が使えるようになる(そして、だから、など)
- 従属文が使えるようになる
大人の会話に参加してきたり、今日の出来事をお話ししてくれたりするようになりますよ。
これは楽しくなるね!
ひつじー
従属文とは、主節と、主節の名詞、形容詞、副詞に相当する節(従属節)を持った文のことです。
- 例:「お腹が空いたから、おやつ食べたい。」
この例だと、「お腹が空いたから」が、従属節になりますね。
筆者
これだけお話しできたら、子供もいろんな人とお話しできるようになるね!
ひつじー
2歳の始めは2語文だったのが、3歳近くなるとすごく豊かに、複雑に言葉が発達するのがよく分かりましたね。
2歳の間には、4色程度の色の名前(赤、青、黄、緑)もわかるようになりますよ。
筆者
しかし、言葉は理解していても、まだ自分で使うのは難しいというのも2歳児の言葉の特徴です。
2歳児の、言葉の発達の遅れ、考えられる原因。
近年、発達障害が話題になっていることもあり、「言葉の発達」を心配する親御さんが増えています。
特に2歳は「言葉の爆発期」、言葉がどんどん発達する時期です。
しかし、言葉の発達にはものすごく個人差があります。
なかなか言葉が出なかった子が、ある日突然、話し始め、どんどん伸びたってケースもよくあるんですよ。
筆者
2歳児だと子供の個性、置かれている環境などで、言葉の発達もずいぶん違ってくるので、必ずしも障害であるとは限りません。
これから、2歳児の言葉の発達が遅れる、一般的な理由として考えられることを紹介しましょう。
2歳児の言葉の発達が遅れる理由
2歳児の言葉の発達が遅れる理由は何でしょう?
この項では医学的な理由以外のものを紹介しますね。
筆者
子供の個性。
2歳児の言葉の発達の遅れで、まず、考えられる理由は「個性」です。
おしゃべりが好きな人、好きでない人、大人でもそういう人いますね。子供も同じです。
筆者
少し、周りの身近な大人の人を見て下さい。
何かと中心になってお話しする人、ひたすら聞き役に徹する人、色々いるでしょう。
つまり、しゃべらない、口数が少ないことも立派な「個性」の1つなのです。
- 話すのが不得意
- 話すことに興味がない
- 話すことより、もっとやりたいことがある
- 内向的でおとなしい性格
子供が、「個性」のために言葉が少ないのは、上記の理由が考えられます。
お話しするのが好き、得意、だったら、どんどんお話ししたくなっちゃうよね!
ひつじー
「個性」によって話さない子供に、無理にしゃべらせようとするのは厳禁!
無理強いされたら、子供はお話しすることが苦痛になったり、もっと嫌になったりしますね。
子供のペースに合わせて見守ってあげましょう。
筆者
話したがらない2歳児には、大人が話しかける、絵本を読み聞かせるなど、言葉を獲得する関わりをしてあげるだけで大丈夫です。
男の子、女の子の違い。
一般的に2歳になると、男の子も女の子も、殆どの子がお話しするようになりますが、男の子、女の子で少し差があります。
一般的に、男の子はゆっくり、女の子は早いって言われていますね。
筆者
差があると言っても、男の子、女の子の発達の差は1~2ヶ月程度であると言われています。
ところで、どうして男の子は言葉の発達がゆっくりになるの?
ひつじー
性別で言葉の発達に差が出るのは、脳の働き方が男性と女性で違うためです。
言語機能を司るのは、「左脳」です。
左脳と言うのは、大脳の左半分のことです。言語や文字の情報を処理するところなんですよ。
筆者
言語を使う時も、男性、女性で脳の働きが違います。
- 男性は左脳と右脳を使い分ける
- 女性は左脳と右脳を両方使う
また、男性ホルモンは「左脳」の発達を抑制する作用を持っています。
男の子はどうしても、言語領域の発達がゆっくりになってしまうっていうことですね。
筆者
性別による言葉の発達の遅れは、個性とも言えます。
逆に言うと、男の子でも言葉が早い子はいますし、女の子にも言葉が遅い子がいます。
無理に言葉をしゃべらせようとせず、温かく見守りましょう。
子供に「話しかけ」をしていない。
言葉の発達は、言葉を獲得するのが先、発するのが後だったね。
ひつじー
そうです、言葉を獲得、理解することなしに、話すことはできませんね。
子供に「話しかけ」をしないと、必然的に、理解、獲得する言葉の量が少なくなってしまいます。
子供は赤ちゃんの時から、大人や周りの人から言葉を聞いて言葉を獲得しているのです。
- 赤ちゃんの時から、無言でお世話をしている
- お出かけもせず、他の人と関わらせていない
上記のような環境に子供を置いてしまうと、言葉を獲得する機会がものすごく少なくなってしまいます。
まだ話せない赤ちゃんだって、大人の言葉はちゃんと聞いているのです。
- 生まれた時から、お世話する時は声掛けしながらする
- 公園などに連れて行き、他の子供と遊ばせる
何も話さない赤ちゃんに話しかけるのは、1人芝居のように感じることもありますが、大切なコミュニケーションですから、積極的に楽しくやってあげましょう。
子供と関わる時は、お父さんもお母さんも、たくさん話しかけるようにしてあげましょう。
筆者
なんか、言葉の遅れは親の責任って言われてる気がするわ。
友人
いいえ、親御さんが無口な人でも、子供は良くしゃべるってご家庭もありますよね。
要は、子供がたくさんの「言葉のシャワー」を浴びられる環境にしてあげればいいのです。
子供が自分から何も言わなくてよい環境にいる。
お母さんが、子供が言い出す前に、何でも先回りしてやってしまう。
お父さんにも顔色で察して、何をして欲しいか聞く前に「はい、新聞!」と渡してしまったりする。
世話好きで、気が利くタイプのお母さんと言うのでしょうか。
ある意味、有難いお母さんだけどね。
ひつじー
お母さんが子供の言葉を待たずに世話してしまうと、子供は要求を伝えるチャンスを失います。
必然的に、子供が言葉を発する機会を奪うことになるのですね。
筆者
子供の言葉を促すには、言葉を使わざるを得ない「状況作り」も大事です。
- 子供が要求を言葉で伝えるまで何もしない
- 子供が要求してきても、あえて、要求にすぐ応答しない
え!要求したことにすぐ応答しないってどういうこと?
ひつじー
- 例「お母さん、おやつ!」→お母さんがおやつを出す。
上記のようなやり取りを繰り返していたら、子供はどうなるでしょうか?
まだ、子供が小さすぎて単語や2語文しか出ない時期なら仕方ありませんが、成長しても単語のやり取りのままだと?
子供の単語だけの要求にすぐ反応しないのも、言葉の発達を促す上で大切なことです。
- 「先生、トイレ!」
- 「先生、鉛筆!」
幼稚園、保育園や小学校で、先生に上記のような言い方をして注意された経験がある人、いませんか?
あるよ!僕は「先生はトイレじゃありません。」って返された。
ひつじー
家庭でのコミュニケーションのやり方は、幼稚園や学校でも、他人に対しても無意識にやってしまいます。
2歳も終盤に入ってきたら、
- 「ママ、お腹空いたから、おやつちょうだい。」
- 「パパ、あっちのおもちゃ、取って。」
上記のような言葉で要求するよう、促していきましょう。
お父さんがお母さんに「おい、ビール!」とか言ってるのを、子供が真似してるかもしれないよね。
ひつじー
そうかもしれないですね。そうとなれば、余計に直したくなりますね。
筆者
インターネット、テレビの見せ過ぎ。
テレビの見せ過ぎは、昔から良くないと言われていますね。
近年はインターネット、パソコン、タブレット端末の発達で、もっと手軽に動画を見られるようになりました。
動画の見せ過ぎは、子供の言葉の発達に悪影響があるのです。
2歳児だけでなく、言葉の発達期にある全年齢に共通して言えます。
筆者
- 親子、子供同士で遊ぶ時間が少なくなる
- 言葉を「聞いているだけ」の一方通行になってしまう
子供は、直接の人との関わりを通さないと、言葉を身に付けられません。
テレビやDVDばかり見せていても、言葉は発達しないってことだね。
ひつじー
そうですね。この頃、テレビやインターネットの見過ぎによる言葉の遅れを「新しいタイプの言葉の遅れ」と呼ぶお医者さんもいらっしゃるそうですよ。
筆者
親御さんは家事や仕事でお忙しいと思いますが、出来る限り、子供に直接言葉掛けするよう心がけましょう。
2歳児の「言葉の発達の遅れ」で専門家に相談する目安は?
やっぱり、どう考えても言葉が遅れているわ。専門家に相談しようかしら?
友人
困ったこと、心配なことは早く専門家に相談する、非常に大切なことです。
しかし、2歳児の言葉の発達の遅れについてはまず、親御さんが見てあげてほしいポイントがあります。
専門家に相談する目安と一緒に、紹介しましょう!
2歳児の言葉の発達の遅れで、親がチェックすべきこと。
子供の言葉の遅れに気づいたら、言葉の問題だけでなく、
- 子供の好きな遊び、遊び方
- 子供のコミュニケーションの様子
上記の2点についてもよく観察しましょう。
おうちでの様子だけでなく、保育園での様子も園の先生から聞いておきましょう。[/voicel2歳の子供なら、以下のチェックポイントについてよく観察してみましょう。
1.耳は聞こえていますか?
耳がちゃんと聞こえているか、言葉を使う上で重要なことです。
筆者
筆者
下記の項目をチェックしましょう。
- チャイム、ドアが閉まる音などに反応するか
- テレビの音を大きくしていないか(聞こえにくい)
- 左右の耳で聞こえ方の違いがないか
- ささやき声(小さい声)が聞き取れるか
- 後ろから声をかけて、反応するか
- 1メートル位離れて、向かい合って会話ができるか
お家でチェックしやすいのと、しにくいのがある気がするんだけど。
ひつじー
大丈夫です。簡単チェックできる方法ありますよ。
筆者
左右の耳の聞こえ方をチェックするには、
- スマートフォン
- 音が出るおもちゃ
上記のようなものを用意して、子供の右の耳、左の耳、とそれぞれの側で音を出してみましょう。
聞こえていたら、ちゃんと反応しますし、聞こえない(聞こえにくい)なら反応しない、あるいは、反応が鈍いはずです。
聞こえ方がおかしい、とわかったら、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
筆者
2.言葉はどのぐらい理解していますか?
言葉は、言葉を理解していないことには使えません。
2歳の我が子はどのぐらい言葉を理解しているか、チェックしてみましょう。
子供が話している言葉をチェックするのではなく、理解している言葉をチェックするのです。
筆者
- 簡単な言葉で大人が出した指示に従えるか(「新聞、持ってきて。」と言うと新聞を持ってくるなど。)
- 簡単な質問をすると、正しく答えるか(「口はどれ?」と聞くと、正しく答えるなど。)
2歳児はまだ、理解している言葉に比べて、話せる言葉がずっと少ないものです。
2歳の間は、話さないことより、言葉が理解できない方が問題みたいですね。
筆者
3.子供が好きな遊びは何ですか?
2歳の子供さん、どんな遊びが好きですか?
また、どんな遊び方をしていますか?
2歳児なら、これから紹介する点をチェックしましょう。
筆者
- 人形など、おもちゃを使って遊べるか
- 「見立て遊び」や「ごっご遊び」ができるか(箱を電車に見立てて遊ぶ、など)
- 「一人遊び」ばかりしていないか
- 感覚遊びが多いか(車のおもちゃをきれいに1列に並べる、など)
おうちでの様子だけでなく、公園に連れて行った時や、保育所での様子もチェックしましょう。
場所が変わったら、子供は違う行動をするのか、それとも同じ行動をするのか、がポイントですね。
筆者
4.コミュニケーションが取れますか?
お子さんは、ちゃんとコミュニケーションが取れますか?
親御さん、我が子とコミュニケーションがとりにくいと悩んでいませんか?
コミュニケーションの手段は、言葉だけではありません。ジェスチャー、指差し、いろんな方法がありますね。
筆者
コミュニケーション能力にも、年齢相応というものがあります。
では、2歳児のコミュニケーション能力については、どんなところが要チェックでしょう?
- 真似をするのは好きか?真似をするか?
- 視線が合うか
- 親と他人をきちんと区別できるか
- 「指差し」ができるか
- 子供自身が、他の人に見てほしいものを持って来て見せるか
- 「クレーン現象」があるか
「クレーン現象」とは、子供が何かをして欲しい時、直接相手の手を引っ張って自分の目的を達成しようとすることです。
筆者
「クレーン現象」は自閉症を持つ子供の特徴の1つですが、健常児でも成長過程において、一時的に行うことがあります。
1~2歳の子だと、まだ「クレーン現象」をする子もいるみたいだね。だけど、「指差し」ができるようになったら「クレーン現象」は卒業するみたいだよ。
ひつじー
普段から言葉以外のコミュニケーションが取れているなら、コミュニケーション面の問題はないと言われています。
5.子供の性格に「かたより」を感じることはありませんか?
うちの子、何か、育てにくいわ。
友人
普段、子供と関わっていて、性格の「かたより」を感じることはありませんか?
- 落ち着きがない(少しもじっとしていない)
- 極端なこだわりがある(同じ遊び方ばかりしている、など)
- 興味の範囲が狭い(テレビのコマーシャルばかり興味を持っている、など)
性格の「かたより」についても、おうちだけでなく、保育園での様子も、先生からも聞いておきましょう。
筆者
上記の5つのチェックポイント、お子さんに当てはまるものあるでしょうか?
どれも問題がないなら、特に専門家に相談しなくて大丈夫と言われています。
それでも、子供の言葉の発達を意図的に促す関わりは続けて下さいね。
筆者
普通のノートでも母子手帳でもいいので、子供の行動、成長は記録をとっておきましょう。
成長を実感できますし、また、万一、子供に障害などが見つかった場合、紙に書いた記録があると非常に役立ちます。
2歳児の「言葉の発達」の遅れ、専門家に相談すべきケース。
2歳児の言葉の発達は、まだ、個人差が大きいです。
しかし、2歳半には個人差もほぼなくなると言いますから、ただ様子を見ていればよいというものでもありません。
2歳児の言葉の遅れについては、受診すべきか、様子を見るべきかの見極めが難しいってことだね。
ひつじー
ここからは、言葉の発達が遅れている2歳児で、早く専門家に相談した方がいいケースを紹介しましょう。
ここで言う専門家というのは、以下のようなところにいる人のことです。
筆者
- 児童精神科、小児神経科(医療機関)
- 保健所、子ども支援センター、療育センター、児童相談所(自治体の専門機関)
呼びかけても反応が鈍い。
2歳児で呼びかけても反応が鈍い、という原因の多くは、耳が聞こえにくいことです。
耳が聞こえにくくて言葉が遅れるって話、出てきたね!
ひつじー
2歳児で聞こえにくくなってしまう耳の病気は、
- 生まれつきの難聴(軽度~重度)
- 外耳道、鼓膜の病気
- 急性中耳炎
- 滲出性中耳炎
3歳位までの子供は、中耳炎になりやすいですが、特に気を付けてほしいのは「滲出性中耳炎」です。
「滲出性中耳炎」は耳が詰まった感じがすること、また、急性中耳炎と違って、痛みがないのが特徴です。
筆者
- よく風邪を引く
- よく耳に手をやっている
- 以前、中耳炎を起こしたことがある
- 鼻炎や蓄膿症がある
上記の子供は、滲出性中耳炎にかかる、あるいは、かかっている可能性が高いです。
「滲出性中耳炎」は治療すれば必ず治りますし、良く聞こえるようになります。
聞こえの問題については、直接耳鼻咽喉科に行ってもいいかもしれませんね。
筆者
吃音(どもり)がある。
吃音(どもり)とは、
- 同じ音を繰り返す(「わ、わ、わたし」など)
- 始めの音を伸ばす(「わーたし」など)
- 始めの音が出ない(「・・・(わ)たし」など)
上記のような発音になり、言葉を流ちょうに、または滑らかに話せない、という障害です。
吃音は、2~5歳児の5%が発症すると言われていますね。
筆者
幼児期に発症する吃音は「発達性吃音」と言われ、原因ははっきりしないそうです。
「発達性吃音」は、7~8割の子供は自然に治ると言われています。
筆者
2歳の子供さんが吃音かも知れない、と気づいたら、言語聴覚士に相談しましょう。
言語聴覚士は、言葉や聞こえのスペシャリスト、子供に合った訓練や環境調整を考えて下さいますよ。
言語聴覚士は、総合病院のリハビリテーション科や保健所などにいらっしゃいますよ。
筆者
視線が合わない、じっとしていられない。
視線が合わない、じっとしていられない、で考えられるのは、発達障害です。
さっきの、「親がチェックすべきこと」のところで少し出てきたね。
ひつじー
- 自閉症スペクトラム
- ADHD(注意欠如多動性障害)
- 学習障害
発達障害の子供は2~3歳頃から行動面で特徴が出始めます。
学習障害は、読む、書く、計算するなどの学習面に現れる障害なので、2歳の段階では問題が出ることはないと考えてよいでしょう。
筆者
2歳児となると、まだまだ言葉の発展途上の時期、また、「イヤイヤ期」にも当たるので判断しにくいですが、子供の行動を毎日見ていて「あれ?」っと思うことが出てきます。
視線が合わない、じっとしていられない以外にも、
- こだわりが強い、かんしゃくを起す
- 集団生活に馴染みにくい(保育園生活で躓く、など)
- 呼びかけに無反応(名前を呼んでも振り向かない、など)
- 表情(喜怒哀楽)の表出が乏しい、または、不適切
- 真似をしない
- 周りの人に関心がない(家族も含めて)
- おもちゃで遊ばない
- 同じ遊びをくり返し、止めるとかんしゃくを起す
- 手足の動きがぎこちない
発達障害は、集団生活の中で気づかれることが多いのも特徴です。保育園や学校の先生からも子供の様子をよく聞いておきましょう。
筆者
言葉の問題については、
- 2歳になったのに2語文が出ない、初語がない
- 2歳6ヶ月になったのに殆ど話さない(話す言葉が50語より少ない)
上記の2点が専門家に相談すべき目安です。
発達障害は早期発見、早期療育が一番です。気が付いたら保健所や小児科の先生に相談しましょう。
筆者
2歳児の「言葉の発達の遅れ」について、親ができること。
2歳になっても言葉が遅れている我が子。
家庭で、親がしてやれることはないでしょうか?
また、2歳児の言葉の発達を促すのに、親ができることはないでしょうか?
具体的に紹介しましょう。
モノの名前を、その場で教える。
身近なモノ、子供の好きなモノを言葉でどう表現するのか、話して聞かせてあげましょう。
- 「これは、リンゴだね。」
- 食事を始める時に「ご飯、いただきます。」
- 「お花が咲いているね。」
名詞だけでなく、動詞や代名詞、いろんな言葉を使ってあげるのがいいんだね。
ひつじー
子供に積極的に話しかけることは、子供の言葉を増やす上で欠かせないことですね。
言葉を聞いて、実際に言葉が意味しているモノに触れたり、行動をしたりすることで、子供は「モノ」や行動に関する言葉の意味を理解するようになります。
また、2歳児なら「これ、何だろうね?」と問いかけるのもよいでしょう。
2歳になると、疑問詞が分るようになるもんね。
ひつじー
大人の「これ、何だろうね?」という問いかけに、子供は正しい答えを返してくることでしょう。
子供の言葉には、きちんと反応する。
子供が自ら言葉を発して伝えてきた時には、きちんと反応してあげましょう。
単なるリアクションでなく、要求の内容に応える、返事をする、という反応をしましょう。
筆者
- 子供の言葉を真似する
- 相槌を打つ
親御さんが上記のような反応をすると、子供は話すのが楽しいと思えるようになるでしょう。
自分のして欲しいことをわかってもらえた、気持ちが通じたってなると、子供は自信を持ち、親御さんへの信頼感も増しますね。
筆者
- 子供の疑問に丁寧に答える(例:子供「これなあに?」→大人「あれは犬だよ。」)
- 子供の言葉に補足して返す(例:子供「わんわん!」→大人「わんわんが走っているね。」)
上記のやり取りを心掛けましょう。
子供は単語のつなぎ合わせが上手になったり、動詞や形容詞なども覚え、言葉の数が増えますよ。
また、以下のことを親がしてしまわないように注意しましょう。
- 子供が何言おうとしているのに、さえぎってしまう
- 言葉を発する前に親が「先回り」して世話をしてしまう
「2歳児の言葉の発達が遅れる理由」のところにも出てきたね。
ひつじー
子供が自分から話そうとする意欲を、親が削がないようにしましょう。
子供が表現しにくい時は、「代弁」する。
2歳児は、理解している言葉は多くても、自分で話せる言葉は少ないものです。
わかっていても、うまく表現できないことが多いんですね。
筆者
- 子供が転んだ時に、「転んで痛かったね。」
- 美味しいものを食べた時に、「ご飯、おいしかったね。」
子供に上記のような話しかけをすることで、子供は感情に対する表現を覚えていきます。
自分の感情、気持ちを表現するって大事なことですよね。
筆者
子供の脳に良い刺激を与えるには、なるべく、ポジティブな感情を代弁してあげるとよいでしょう。
絵本の読み聞かせをする。
絵本の読み聞かせは、言葉の発達に大変良い影響があります。
- 親子のコミュニケーションになる
- 子供の表現力や想像力を養う
- 絵本を通して、新しいモノの名前を覚える
絵本の読み聞かせは、言葉の発達以外にも、いい効果がたくさんあるんですよ。
筆者
子供の言葉の発達のために絵本を選ぶ時は、子供の実年齢ではなく、言葉の発達年齢に合った絵本を選びましょう。
今、2歳の子供で、言葉の発達が1歳だったら、1歳児向けの絵本を選ぶということですね。
筆者
他にも、以下の点を意識して絵本を選び、読み聞かせてあげましょう。
- 同じようなフレーズが繰り返し出て来る絵本を選ぶ
- 音楽のようなリズムに乗りやすい内容の絵本を選ぶ
- 同じ絵本を繰り返し読み聞かせる
- 声色を変えたり、大げさな表現で読み聞かせる
- 絵本の内容に、大人が少しコメントを出してみる(「どこへ出かけるんだろうね?」など)
- 一緒に絵本を見ながら、簡単な質問を投げ掛ける(「犬はどれ?」など)
あまり長時間続けないのもコツだよ。時間が長いと嫌になっちゃうからね。
ひつじー
絵本以外にも、親子で「リズム体操」するのも言葉の発達によいと言われています。
音楽に合わせて体を動かすことで、脳が刺激されるのです。
筆者
特定の刺激に対して、特定の言葉を発するなど、「反射」の力も身に付きますよ。
無理に言葉を引き出そうとしない。
言葉が遅れているとなると、何とか言葉を引き出そうと必死になる親御さん、多いと思います。
しかし、無理やりしゃべらそうとされたら、人はどう思うでしょうか?
子供でなくても辛いよね。しゃべるのが嫌になるね。
ひつじー
子供にしゃべることを強要するのは絶対にいけません。
- 「これは何?」
- 「ほら、言ってごらん?」
子供に言葉を出させようと必死になると、上記のような「一方的な声かけ」ばかりになってしまいがちです。
子供への「言葉かけ」は大事ですが、「一方的な言葉かけ」は良くないんでしたよね。
筆者
- 子供は話すことがプレッシャーになってしまう
- 子供が自分から話すチャンス、意欲を失ってしまう
親御さんとしては焦ると思いますが、自然に言葉を話すまで子供を待つことも大切です。
また、「言葉かけ」に関してですが、自閉症のある子供の場合は控えた方が良いと言われています。
筆者
話しを「聞く」練習もさせる。
近年、言葉の発達を意識するあまり、子供が話すことばかりが優先されがちになっています。
そのために、「話を聞けない」子供が増えているんですよ。
筆者
そりゃまた問題だね!
ひつじー
言葉は、自分が発することも大事ですが、聞くことも大切です。
話しをきちんと聞かなければ、相手の意図を理解できず、正しい応答ができませんよね。
筆者
- 親子、友達との人間関係
- 相手の気持ちを思いやる
- 運動機能、体力の向上
- 小学校以降の学力の向上
「聞く力」は「話す力」と同じかそれ以上に、重要な能力です。
コミュニケーションだね。話し上手より聞き上手の方が好かれたりするね。
ひつじー
実は、「聞く力」も幼児期から大人に教えられないと、子供は身に付けられません。
2歳児に「聞く力」を身に付けさせるには、
- 「命令遊び」をする(リーダーが「命令」と言った時だけ、その指示に従うゲーム)
- 「絵本を読んで。」など要求してきた時、「最後まで聞くこと。」と約束する
- 会話の楽しみを教えること
まず、親御さん自身が「聞く力」を身に付けましょう。
忙しいからと「ちょっと後にして。」と子供の話しかけを遮っていませんか?
スマホなど操作しながら、子供の話に相槌を打ったりしていませんか?
親子で一緒に、「聞く力」を高めていくことが大事そうですね。
筆者
まとめ
子供がしゃべるようになると、家族の毎日がまた一段と楽しくなりますね。
2歳児の言葉の発達が遅れていると感じても、どうか、親御さんが自分自身を責めないでください。
子供の言葉の問題だけに注目せず、身体、遊び方、生活面の自立、いろんな面の発達を見てあげてください。
また、2歳の時に言葉が遅れていたから、一生影響するというものではありません。
言葉は、人間の信頼や愛情を育むための基盤となるコミュニケーションに非常に大切なもの。
コミュニケーションが豊かになるよう、親子で成長していきたいですね。